今年の9月19日は旧暦の8月15日にあたり、「中秋節」となります。
日本では十五夜とか中秋の名月などといわれ、お団子やススキを飾ったりしますが、こちらマレーシアでは中華系の行事として、「月餅」を家族で分けあって食べる習慣があるそうです。
ちなみに中秋節は「Mid Autumn Festival」、月餅は「Moon Cake」と言い、中秋節用の物は、この時期だけの限定お菓子。販売は中秋節の約一ヶ月ぐらい前からはじまり、中華系のレストランや大型スーパーマーケット、ショッピングモールの一角などで月餅を売り出します。
そして、各メーカーでは毎年いろいろな試行をこらし、月餅の皮の色や餡の種類、月餅紹介のカタログ、パッケージなどにもこだわりを見せてくれるのですが、そんな中から今回は、小籠包の美味しい店としても有名なレストラン「DRAGON-i」さんの月餅をご紹介します。
今年の「DRAGON-i」さんは、カタログに掲載している月餅の数をざっと数えると16種類…!
さすがに全部は買い切れない(そして食べ切れない)ので、その中から3種類をピックアップさせていただきました。ちなみに価格は月餅の内容にもよりますが、1個RM15~RM20ぐらい。RM1を約30円と計算すると、450円~600円ぐらいでしょうか。
まずは数ある月餅の中でも人気があると言われている「Egg Yolk」入りの月餅。Egg Yolkとは卵黄の事で、アヒルの卵の黄身を塩漬けにしたものが入っております。
写真の月餅は「Hong Kong White Lotus Paste with Single Yolk」。「Single Yolk」は黄身が1個入っている事を表します。(黄身が2個入ったものはDouble Yolkと言います。)そして「White Lotus Paste」は蓮の実の白餡の事。餡もいろいろな種類があるので、ちゃんと表記されています。餡の中に見える白いタネは、メロンのタネで(何のメロンかは不明ですが…)、柔らかねっとりの餡の中で、パリパリとした食感がアクセントになっています。
ちなみに黄身の味はというと、甘くないサツマイモや栗に似ていて、コクのあるうっすら塩味。食感は、ほっこりホロホロとしており、甘い餡とうっすら塩味の黄身が組み合わさると絶妙な味わいになります。
お次は「Classic Jade Pandan Paste with Single Yolk and Custard」。
ここでJade(翡翠)と例えられているPandanは、パンダンリーフという綺麗な緑色をした長い葉(笹の葉を細長~くした様な形)の事で、マレーシアではニョニャクエなどのお菓子に、色と風味付けによく使われているものです。この月餅は、まさに翡翠の様に鮮やかな緑色の餡の中に黄身が1個と、その黄身の周りに、クリーム色したカスタードペーストが入っています。こちらもメロンのタネ入り。
そして見た目に真っ黒な月餅は「Organic Charcoal Skin with Coffee Paste」。
この黒い皮の色は炭の色の様です。こちらはコーヒー味の餡がポイントで、ほんのりと甘い餡にコーヒーの風味がとけ合い、ちょっと洋風な感じに仕上がっています。こちらもやっぱりメロンのタネ入り…。
また、この月餅の様に、Egg Yolkが入っていない物もありますので、黄身はちょっと苦手…という方でも、黄身無しの月餅を選べば大丈夫です。
他にも、ドライフルーツやナッツ類がぎっしり詰まった月餅や、マレーシアらしくドリアン餡の月餅、あずき餡の月餅、チョコレート味の月餅などもありますので、好みの月餅を探してみるのも楽しいですよ。
また、今回ご紹介した月餅は、この中秋節に合わせて売り出している季節菓子ですので、その日を過ぎるとほとんど見かけなくなります。もしもこの時期にマレーシアへ来て月餅を見かけたら、お試しで買ってみるのも良いと思います。
また、マレーシアのおみやげとして、マレーシア・キャメロンハイランド産の紅茶「BOH」と一緒に手渡すのも素敵ですね。
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